糖尿病の血糖値検査は4種類

糖尿病の診断は、血液検査血糖値検査)による「空腹時血糖値検査」「HbA1c(ヘモグロビンA1c)値検査」の数値で判断します。
どちらも基準値以上であれば糖尿病と判断されますが、どちらか一方だけ基準値以上の場合、「75g経口ブドウ糖負荷試験2時間値検査」「随時血糖値検査」などの再検査を行います。
なぜ糖尿病の検査では、何種類も検査をするのかというと、血糖値は1日の内で常に変化しているからです。これを血糖値の日内変動と言いますが、人間の身体は、食事をすると血糖値が一時的に上がります。そして、食後1~2時間が血糖値のピークとなり、元の血糖値の水準に戻ります。
 初期の糖尿病では、空腹時血糖が正常でも、食後の血糖値がなかなか下がらないというケースが多いため、空腹時血糖値の検査だけでは十分でなく、他の検査も行うのです。

  空腹時血糖値とHbA1c(ヘモグロビンA1c)
 この2つの血液検査が、糖尿病の血糖値検査の基本になります。
 空腹時血糖値検査とは、検査前日の夜から飲食を控え、朝食を抜いた空腹時の血糖値を測定します。
 HbA1c(ヘモグロビンA1c)値検査とは、赤血球のヘモグロビンのうち、血中のブドウ糖と結合しているヘモグロビンの割合を調べる検査です。
ヘモグロビンの寿命は約4ヶ月であり、この検査の結果が、直近2~3ヶ月の血糖値の推移を反映する指標とされています。 このため、HbA1c値検査では空腹時血糖値では見過ごされやすいタイプの糖尿病を診断することができます。

 75g経口ブドウ糖負荷試験2時間値と随時血糖値
 空腹時血糖値とHbA1c(ヘモグロビンA1c)値の、どちらか一方だけ基準値以上の場合再検査となり、「75g経口ブドウ糖負荷試験2時間値検査」「随時血糖値検査」などの検査を行います。
 75g経口ブドウ糖負荷試験2時間値検査とは、前夜21時以後絶食として、翌日の朝空腹のままブドウ糖75gを溶かした水を飲み、2時間後に採血し血糖値を測定します。食後の血糖値の状態を測定できます。
 随時血糖値検査とは、時間を決めず随時採血して血糖値の状態を測定する検査です。健康な人はいつ採血をしても、血糖値がある一定の範囲で保たれています。